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協会員のプロフィールや体験談などをご紹介いたします

創設者 栗田 貴子

栗田 貴子
顧問 栗田 貴子

創設者 栗田 貴子

アーティチョーク(https://www.artichalk.com/

 

Q.現在はどのような活動をされていますか?

日本チョークアート協会 創設者の栗田貴子です。2001年から活動を初め、今年2019年で19年目になります。
主に沖縄と関東で、チョークアート看板やイラストを制作しています。2011年から沖縄を拠点に活動しておりますが、現場作業で、日本全国、海外にも出張します。
そのほか、チョークアートのオンライン講座を開講しています。

Q.チョークアートとの出会いは何ですか?

2004年、オーストラリア留学時に街に飾ってあった看板を見て、何で書いたらあんなに発色が良くなるのか不思議で、駆け寄って触ってみたのが最初の出会いです。留学から戻って、再度オーストラリアに渡り、修業できる看板屋を探して数カ月見習いをさせてもらい技術を身に付け、以降は独学で絵を学びました。

Q.チョークアートの魅力は何だとおもいますか?

チョークアートに惹かれた理由は、絵がうまいとか正確ということよりも、全体が醸し出す温かくて気が抜けたカジュアルな雰囲気に惹かれました。看板アートなので、お客さまにメッセージを伝え、集客できるという機能性も兼ねた実用的なアートだと感じ単なる鑑賞する絵ではないと思ったからです。

Q.チョークアートに出会って、何か変化はありましたか?

それまで、絵を習ったことがありませんでしたし、普通の会社員だったので、起業するために沢山の本を読みました。営業活動やパソコンスキル、そして絵の勉強と、すべてがチョークアートのためになり、苦手なこともチョークアートのために克服したいという想いがでてきて、とにかくやってみよう!というチャレンジ精神が強くなりました。

また、生活の中でも、食べ物を見れば、その食べ物の何がおいしそうなのかを考えたり、飲食店に入れば、ここにこんな看板を置いたらもっと人目につくかも、などと考えるようになりました。チョークアートが私の生活の中の一部となり、ワクワクすることが多くなりました。

Q.チョークアーティストとして、あなたの日常はどのような感じですか?

自営業ですが、会社員時代と変わらず平日10時から18時を定時として働いていることがほとんどです。始業前にはヨガを1時間ほどしています。仕事中は、依頼いただいた制作物を作ったり、打ち合わせに出かけたり、オンライン講座を開講しているので、講座のビデオ撮影や編集&添削作業なども行っています。時間のある時は、海外のアーティストの作品をインスタグラムやユーチューブで動画を見たり、海外のオンライン講座を受講したり、本を読んだりして、制作の刺激になるものを常にインプットしています。毎月だいたい5冊は様々なジャンルの本を読むようにしています。

Q.今までで一番印象的だった仕事はどんなものですか?

これまでに沢山の仕事をさせて頂きましたが、一番印象に残っているのは、亡くなった奥様の自画像をチョークアートで描いてほしいという旦那様からのご依頼でした。それまで自画像を描いたことがなかったですし、お会いしたこともなく、頂いた数枚の写真から描くことに非常に苦労しました。納品した時に涙を流して喜んでいただけて、チョークアートを描いていることで、こんな貴重な経験もさせてもらえるんだと感謝しました。

Q.今後、どのような活動をしてゆきたいですか?

絵を描くことが特別な事と思われがちな日本で、もっと絵を身近に感じてもらえるような作品を作ってゆきたいです。たとえば、絵を描くことで癒しを得たり、絵を飾ることで心が豊かになったり、経済的に日本は今厳しい状況にありますが、そんな中だからこそ、物質的な事ばかりではなく、心が豊かになることをアートを通じても伝えてゆけたらと思っています。

Q.日本ではじめてのチョークアーティストとは?

「絵で食べていくことは本当に一握りの才能を持った人だ」と、私の親の世代は言われ育ってきました。私の祖父は日本画家でしたが、日本画家として活動できたのは定年後、子育ても終わり、老後に入る頃にようやく画家としての活動をはじめ、思うままに出来るようになって数年後に癌で亡くなりました。ちょうど、私がオーストラリアでチョークアートの修行をしている間でした。入れ違いで、私は絵を描く仕事をはじめました。祖父の時代とは異なり、絵を描いて仕事にするということを叶えられる時代。私は、日本ではじめてのチョークアーティストという職業を築いてゆこうと決心しました。商業アートとアートは異なりますが、絵を描いて生きてゆくことに関しては変わりないと思います。

デジタル化が進む世の中で、私が始めようとしていること時代に逆行するものでしたが、アナログなことが消えてしまえば、ロボットがなんでもできるようになるのと同じことで、個性も必要なくなってしまいます。お店にも個性が必要、お店を手描きのアート彩り、お店に来る人、そして街も温かい雰囲気になったら良いなと思い活動しています。今でも祖父が生きていたら、一緒に美術館巡りができただろうなと思います。

Q.記事を読まれている方に向けて何かメッセージはありますか?

最初は、オーストラリアの看板屋の師匠の絵を真似て描いて満足していた私ですが、描くにつれて、自分自身のチョークアートを描いてゆきたいと感じるようになりました。その中で、色々な技法を学んだり試したりしてきましたが、結局、一番取り組むことになったのは、「自分とは何か」ということでした。それはアートに限らず自営業をすることでもついて回るテーマです。まだまだ、これが自分だ!と言い切れるほどではありませんし、現在も模索中ですが、絵を通じて自分を知ることができるきっかけになったチョークアートに出会えたこと、向き合えたことに感謝しています。何かひとつでも、自分に向き合うツール(方法)があると人は強くなれると思います。日本チョークアート協会の会員さんは長く活動している方が多くいらっしゃいます。チョークアートに関わることで自分の居場所を見つけたという方もいます。これからは個の時代です。一緒にチョークアートを通じて成長してゆける仲間を増やしてゆけたらと思います。

Q.何かPRしたいことはありますか?(イベントや活動などで)

クリエイティブというキーワードをテーマに、生活の中にアートを取り入れるオンライン講座を開講しています。レタリングの講座をはじめ、商業アートからアート作品を作るための講座、そして基本のチョークアート講座まで、オンラインで楽しく深く学ぶことができます。2019年は気軽にスタートできる趣味的な講座も考えています。

興味のある方は専用サイトartichalk.online を是非チェックください!